紫禁嬢─魅せられし夜





その後、メイファンは今後について左京らに少し話した後に二人を帰し、私たちは再び店内へと戻った。






「そういえばさあ、優の先輩らとか何も言ってこなかったの?」







淫我を潰した際、メイファンが優に保障した事を、ふと思い出した。







「こっちから挨拶に行ったよ。セイラと」



「また脅したの?」



「少しだけね」







私たちが紫禁嬢に加入した時も、メイファンはサヤの先輩たちの元へ出向き、エミリアを消滅させる事を納得させていた。


どんな話し合いをしたかは分からないが、きっとバックをちらつかせたりしたのだろう。








「メイファンってさあ、何がしたいの?」



「‥‥‥‥」








何気なく聞いたその一言で、この場の空気が変わった事にすぐ気づいたが、

メイファンはいつも通りの嘘くさい微笑み一つで、その空気を元に戻した。









「もう少し仲良くなったら教えてあげる」



「まあ、別に深く追求するつもりは無いんだけどさ、なんとなくメイファンって、暴走族が好きって感じしないんだよね」



「さあ、どうでしょう」







メイファンにつられクスクスと笑うセイラの反応を見ると、おそらく私の考えは正解。


これは別に私に限らず、ある程度カノジョと関わりを持った人間は皆、感じ取っているはずだ。


メイファンが見ている場所は、この街の道路なんかではないと。








「アンリは好き?暴走族」



「いや別に。

メイファンの事は最近ちょっと気になりだしてるけど」



「そう、ありがと」



「うわあ‥言われ慣れてる感じ。

絶対、男も女も手のひらで転がすタイプだ」