ハンドルの改造が終わり、試運転がてら適当に走っていると、信号待ちをしている所に後ろから二人乗りの原付バイクが並んできた。
「あ‥えっと、やあ」
「ハ?誰?」
挨拶してきたのは、この間潰した淫我のメンバーで、サヤはちゃんと顔を覚えていた。
「あー、たしか淫我の」
「う‥うん」
「あたしの背中に蹴り入れた子だー」
「ア‥アハハ、もう仲間なんだし、忘れてよ‥」
信号が青に変わり、私たちは併走して発進した。
「今からどっか行くのー?」
サヤの問いに運転している方の女が答える。
「セーラちゃんから連絡きて、仕事手伝えって言われたから向かうとこだよ」
「そうなんだあ、頑張ってねー」
「うん、じゃあまた」
二人は脇道へ入っていき、セイラの元へ向かった。
「この前さあ、メイファンと喋ってた時にアンリ言ってたじゃん、月に1回しか仕事しない奴が出てくるんじゃないかみたいな事」
「うん、言った」
「よく考えたらさ、セーラに頼まれて断る奴いなくね?」
「たしかに。
あたし以外からすれば厄介だな、あのクマ」



