紫禁嬢─魅せられし夜






この日の初流しは特にトラブル等もなく、一人の逮捕者も出さずに無事終わり、

その翌日、私達は再びルシファーに集まった。








「そこメイファンの席じゃん」



「いいじゃん別に、まだ居ないんだし」







なんとなくメイファンの席に座ってアイスコーヒーを頼むと、サヤはセイラに遠慮していつも通り通路側の席に座った。







「春~、明理は?」







他のテーブルに居る仲間たちの中に、明理が居ない事に気付いて声をかけた。







「仕事だよー」



「なんの?」



「なんか前にメイファンに頼まれた仕事で、メイドイン不明なパチ物の買い手が見つかったからってルイと売りに行った」



「ふうん」








メイファンが運んでくる小遣い稼ぎの出所は、おそらくバックに付いているヤクザだろう。


明理は末端ではないからムリしてシノギを手伝う必要はないのだが、仲間の瑠衣は末端だった為、彼女のノルマクリアに協力していた。








「お疲れさまっす」「さまっす」








しばらくすると、店内に風香とリリカが入って来た。








「隊長、こんちわっす」



「‥あ?殺すぞ風香」



「え!?す、すんません、アンリさん‥」








おそらく悪気はなかったのだろうが、呼び方がバカッぽくてムカツイた。








「あんたらあのバケヨン貰ったの?」



「貰ったっす」



「ふうん。リッチだねえ、ウチの姫は」