紫禁嬢─魅せられし夜





突然の上納金制度に困惑する者が多発する中、春子が控えめに挙手をした。







「メイファン、ちょっと質問いいかな」



「どうぞ」



「親衛隊だけ?

特隊(特攻隊)とかは?」



「無いよ」



「え‥‥」



「紫禁嬢に、そんな物は必要ない」



「‥‥‥‥」








それはつまり、メイファンを守る者だけの組織という意味ではと、皆は更に困惑を強めた。








「で、メイファンはもちろん総長?」



「‥‥‥」








フフッと微笑むメイファンは、その場でゆっくりと反対を向き、私たちに背中を見せた。








「……皇太后?」








鮮やかな紫色の特攻服の背中には、金色の刺繍で皇太后という文字が書かれていた。









「これから私は全てを支配するつもり」



『‥‥‥‥』








前に流れた髪を後ろに払いのけながら、再び正面を向いたメイファンの、ゾッとする様な冷たい笑みに皆は言葉を失った。








「よろしくね、みんな」



『‥‥‥‥』