紫禁嬢─魅せられし夜





ここしばらくは忘れていたが、風香たちの特攻服が仕上がれば、また他のチームとのケンカが始まる。


さすがに1000人は冗談だろうが、メイファンは一体どこまで紫禁嬢を大きくするつもりなのか。







「そういえば明理たちも何人か勧誘に成功したんでしょ?もう会ったの?」







私の問いにセイラが答える。







「ああ。地元が近い中学時代のダチだとよ」



「ふうん、何人?」



「3人。それとウチらが捕まえたのも2人入る」








風香たち死風恋堕の8人も合わせ、これで紫禁嬢の人数は30人丁度となる。


県下最大の人数を誇る黒宝石というチームと同じくらいの人数だ。








「来週の土曜、お披露目も兼ねて流しヤルから」








メイファンが言った。








「お披露目?新メンバーの?」



「その他もろもろ」



「‥‥‥?」








意味深に笑うメイファンとセイラ。


悪巧みをしているというよりは、何かを楽しみにしているといった感じの雰囲気だった為、あまり深く突っ込むのは遠慮しておいた。









「旗とかどうすんの?」







サヤの問いにセイラが答える。







「いらねえよ、そんなもん」



「ええ、なんで?」



「ウチにはメイファンが居るからだよ」



「‥‥どういう事?」



「それも来週になりゃ分かるさ」








多少、除け者感もあるが、この二人に限っては今に始まった事ではない為、サヤも私同様、深く追求する事はなかった。









「土曜は晴れる様に祈っててね」








窓の外に視線を向け、横顔で呟くメイファン。








「まあ、初流しだしね」



「私の声と色が、雨に台無しにされない様に」



「‥‥?」