紫禁嬢─魅せられし夜






免許センターの帰りにルシファーへ寄ると、駐輪場にメイファン達の単車が停まっていた。







「あれ、バケヨンある」



「風香たちの原チャリもあるね」







単車を停めて店内に入ると、いつもの席にメイファン達が座っていて、私とサヤの指定席には風香とリリカが座っていた。








「あ、こんちわ~っす」「ちわっす」



「‥‥‥‥」








なんとなく顔がむかつく。


そんな理由で私は先輩風を吹かせてみた。








「そこ、アタシの席なんだけど」



「え?あ、すんません」







ドリンクを持って、そそくさと隣のテーブルへ移動する風香達。


メイファンの横にドサッと腰掛けると、サヤも向かいに着席していつも通りの絵になった。








「なんの話してたの?」



「風香が、アンリさんって器の小さい女ですよねって」



「あ?」



「言ってないっす言ってないっす!」








メイファンは冗談も言える女らしく、風香を焦らせてクスクスと笑っていた。








「そういやあんたら特服できたの?」






私の問いにリリカが答えた。







「今、刺繍に出してる所なんで、来週には仕上がります」



「ふうん」