悪人のうまい話には必ず裏がある。
これはきっと素直に喜んではいけないものだと、私の直感が働きかける。
「あまり深く考えなくていいよ。
金を稼ぎたい奴は頑張ればいいだけだし、そうじゃない奴は私の元で適当に暴走族をやればいい。
忠誠心を捨てない限り私はあんたらを外敵から守るし、デカい顔をして不良をやらせてあげる」
元からのメンバーはまだ少し疑いの眼差しを向けているが、新メンバーの風香たちはメイファンの言葉に上手く乗せられたらしい。
「へー、最高じゃないっすかー。
暴走族ヤリながら金が稼げるなんて」
「忠実な犬になってね」
「うっす!」
メイファンからすれば、こういう純粋なバカは扱いやすいのだろう。
その証拠に、先ほど明理とこいつらの話をしていた時も何やら嬉しそうな顔をしていた。
サヤとは異なり、根っ子から不良の人間は悪事に手を染めることにも躊躇が無い。
風香やリリカの出世は早そうだ。
「とりあえず今夜は解散。
風香たちは仕事の説明するから残って」
「ハイっす」
立ち上がった私たちはゾロゾロと単車の方へ向かい、サヤの後ろに乗った私は帰る前にメイファンに尋ねた。
「メイファーン、次のミーティングはー?」
「風香たちの事もあるし少し待ってて。
他のチームを潰すのも、それからになるし」
「ふうん、わかった」
一ヶ月ほどはゆっくり出来るらしいが、会う度に不信感と謎が募ってゆく気がする。
「じゃーねー、セーラ」
「おう」
この二人の企みの全ては、いつか私達にも明かされるのであろうか。
「サヤー、暇だから明理ら誘って飲み会しよー」
「オッケー」



