紫禁嬢─魅せられし夜





何事もなかったかの様、涼しい顔でネネにそう問うメイファン。







「‥‥引き分け?」



「このまま続ければ勝つのはこっちだけど、引き分けにしてあげるって言ってるの」



「‥‥‥」








お前はセイラに勝てても私には勝てない。


メイファンの言葉にはそんな意味合いが含まれている様だった。








「別に‥‥ケンカ売ってきたのはそっちだ。

失せるなら勝手に失せればいい」



「ありがと。あんた良いね」



「‥‥‥‥」








地面に片手片足を付き、ボロボロで俯くセイラを除き、皆がメイファンの撤退発言に呆気に取られていた。








「退くよ」



『‥‥‥‥』







倒れていた紫禁嬢のメンバー達もみんな起き上がり、ゆっくりと各々の単車の元へと戻っていき、私達は訳の分からぬままエンジンをかけた。









「また来るね、ネネ」



「‥‥‥」