紫禁嬢─魅せられし夜





不良としてかっこ悪い決断をした友人はさておき、私はとりあえず自分の身を守る為、いち早くこの場から去る事にした。







「‥あ~、ちょっといいすか」



「なに?」



「あたしこいつらのチームに入ってる訳じゃなく、ただの一般市民なんで帰ってもいい?」



「却下」



「ハァ?」







しかめっ面をメイファンに向けていると、クスクスと笑うメイファンに代わり、セイラが答えた。







「お前は強制だってよ」



「強制?いやいや、拒否するし‥」



「ハハハッ、やっぱ全然ビビってねえか。

メイファンが言うとおり、お前は良い戦力になりそうだよ」



「まあ、そこは否定しないけど拒否はする」







ケンカだけの助っ人ならまだしも、暴走族になるなんてまっぴらごめん。

ダサいという理由以外にも、こんな危ない奴らの手下になれば、面倒な事が起きるのは火を見るよりも明らか。






しかし、








「なら、力ずくになるけど」



「‥‥‥」








どうやらこの女は、私を逃がす気はないらしい。







「‥アンリ‥‥」



「‥‥‥」







不安げな声を漏らすサヤ。

そんなに小心者なら、最初から不良なんてやらなきゃいいのに。







「‥あーもう‥‥わかったよ。

私もこいつの手下になればいいんでしょ」



「ありがとう。よろしくね、アンリ」



「‥‥‥」