紫禁嬢─魅せられし夜






緊張から解放され、私はサヤの元へ歩み寄った。







「大丈夫~?」



「‥いててて‥‥この薄情者~‥」



「賢明な判断って言ってよ」







周りを見渡すと、みんな地面に倒れ込んではいるものの、大したケガはしていない様だった。






「‥賢明な判断って、そんなにやべーの、あいつ」



「まあ、私は勝てる気しなかったよ」



「アンリで勝てないなら、ウチらが勝てる訳もないか‥‥」



「セイラって奴も手加減してくれたみたいだしね」



「手加減?」



「8人に囲まれて誰一人出血させず一掃するなんて、よっぽどケンカ慣れした人間じゃないと出来ない芸当だよ」



「‥‥‥」