紫禁嬢─魅せられし夜





投げられないからといって、私が無力かというと、実はそうでもなく、

幼少期から全身の筋肉の至る所を鍛えてきた私は、ネネと同等かそれ以上のキック力やパンチ力を持っているし、相手に合わせた動作の反応速度に関してはネネよりも断然早い。




だが、








(‥こいつ、タフすぎるだろ!


いくら蹴ったり殴ったりしても全然こたえないんですけど!)







腕を使い物にならない様、関節技に持って行きたいところだが、最初に投げ技を仕掛けたせいで、こちらが柔道という事はとうにバレている。

倒すどころか腕を掴む事すら警戒されてる。







「っ、クソッ」



「‥‥‥ッ」








捨て身で間合いを詰め、殴られながらも身体を掴んだ私は、ムリヤリな形で大内刈りという技をかけ、ネネを背中から地面に押し倒した。








(いけるっ)







ようやく地面に倒せたと喜ぶのも一瞬、ネネは一緒に倒れ込んだ私の顔面を横蹴りで蹴り飛ばし、その隙に立ち上がった。








「っつぅ‥‥‥なんなの、あんた‥

どんだけツエーんだよ‥」



「‥ハァッ、ハァッ‥‥

こっちのセリフだよ‥‥」