紫禁嬢─魅せられし夜





次の瞬間、ネネが大振りで私の顔めがけてパンチを出してきた為、私はサッと左に交わした。







「おっと‥」



「‥‥‥‥」








その矢先、ネネは回し蹴りで腹を狙ってきた為、私はとっさに左ヒザを上げてガードした。








「イッ‥‥」








スネではなく、横の部分で受けたにも関わらず、あまりに強烈な一撃に私は反撃が遅れた。








(あちゃあ‥

こりゃセーラじゃ勝てないわけだ)







パンチや蹴りの威力だけではない。


ネネはおそらく運動神経の固まり。


私がいくら柔道の技を仕掛けても、どの方向に力を持っていかれたらマズいかを身体が勝手に反応しているかの様に交わされる。








(‥‥ケンカ慣れしてる。

私に寝技に持ち込まれたら負けるのも理解してんだろうな。

意地でも倒れようとしない‥‥)







立ち技だけでの勝負。


あげく、投げさせてもくれない。



そうなると、私より小柄で手足のリーチが短いセイラが負けるのも当然といえば当然。








(ちょっとヤバい‥‥いや、かなりヤバいかも)