紫禁嬢─魅せられし夜





薫子は、この街はもう終わりと言った。


あの時は特に実感もなく聞き流していたが、なるほど。たしかにそうだ。


不良たちからすれば、たまったもんじゃない。


誰がこんな危険な女に逆らえるというのだ。








「特攻服、全部燃やしちゃいな」








思えば、皇太后という文字を見たあの瞬間から、私たちは想像すべきだった。









「終わったぞ、メイファン」



「ありがとう。帰ろうか」







この女王に、全てを支配される未来を。








「サヤ、どこに居たの?」



「あの辺で踊ってた」








特攻服を炎に包まれ、ボコボコにされて地面に倒れる大奥のメンバー。

それを近くで見ていたキャッツのメンバーは青ざめ、男の暴走族も顔を引きつらせて放心状態となっていた。








「出るぞ」









今回の件が広まれば、焔は更にプレッシャーを感じるだろうが、それでもきっと自分らから折れてくる事は考えにくい。


それでも、他の手付かずの4チームに対しては十分すぎる威嚇になっただろうが。









(この街の女王様‥‥か)