「こっち……まじで見んなって」
「ねえ金城くん。悪いこと言わないからもう帰ったほうがいいよ?
親御さんに何も言わないで新幹線乗ってきたんでしょ?
それに友達まで巻き込んで…心配かけてるかもしれないんだから、はや」
「黙れって!」
「お、おい……」
いきなり大声を出す金城くんに、友達は驚いたように口を挟む。
もちろん私も肩が上がるほど驚いている。
だけど、分かってる。
金城くんが大声をあげたのは、本当に私に会いにきたからだよね。
追求されるのも、反対されるのも、自分の思い通りにいかなくて、声を上げた。
恥ずかしがり屋で不器用な金城くんは今も変わらない。
だから、分かってしまう。
そんな私が、嫌だ。
「謝りにきた?」
「は?」
「会いにきた理由、謝りにきたのかなって」
「俺別になんもしてないし」
「………したじゃん」
「……あー。あれか。
恋夜世奈に言ったこと?
あれって別に悪いことじゃねえじゃん。
お前がいじめられてたのも俺と付き合ってたのも事実で、嘘偽りなく話しただけだわ」
「そんな感じ…?」
「お前が意思を持たずに俺と長々と意味もない付き合い方をしたせいで別れたのに、今更被害者面かよ。
まじでめちゃくちゃだなお前」
「胡桃って」
「は?」
「お前じゃなくて、胡桃って呼んでくれてたけど。
そこは変わったね、金城くん」
「………がちうぜぇな」

