私が行きたかったところ。


寄り道してみたかったところ。


それは"ゲームセンター"だ。


至る所に学生服を着た同い年ぐらいの子達が、はしゃいでいる姿を目にする。


そうそう、これこれ!

私が一度は経験してみたかったやつ!


「なんや、もっとカフェとかっち思いよったっちゃけど」


「もしかして嫌だった?」


「嫌なら帰ってもいいのよ。
私たち2人で楽しむことだってできるのよ」


「うるさいっちゃね、はよ入るばい」



怒っているのか、恥ずかしがっているのか、少し曖昧な表情の青空くんを先頭に、私たちはゲームセンターへと立ち寄った。



今日だけ、今日だけはやってみたかったことを思いっきり楽しんでみてもいいよね?


…本当は航くんもいてほしかったけど。



なんてね。