無自覚男子にキュン!




ゲッ…と貝崎さんの表情がわかりやすく変わる。


その原因は明らかに私の目の前に立つ、青空くんだ。


私も今日は青空くんのネガティブなのか、という意味深な問いに距離を置きたい気分ではある。


が、


我々が青空くんの圧に勝てるわけがなくて……



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結局寄り道には貝崎さんと私に続いて、青空くんも参加することになった。



「な、なに…?」


貝崎さん、私、青空くんの並びで歩くとなれば、
青空くんは横の私のことをチラチラ見てくるので、なんだか視線が痛い。



「お前結構勇気あるんやね」


「勇気なんかないよ」


「いやいや勇気なかなら寄り道なんかしぇんけん!馬鹿かよ!」



ば、馬鹿……!?


青空くんは本当に本当に失礼なことを平気で言うんだから。


こんな時に航くんがいたら、きっと青空くんを黙らせてしまうような言葉を言うんだろうな。


…って、こんな時でも航くんのことばっかりだな。



「漣さんにちょっかい出す理由ってなんなのかしら?」


「別に意味とかないっちゃ。なんかイラっとするだけたい。」



それが理由じゃ…!


少し悲しいが、少し青空くんの意地悪さに慣れてしまっている私がいる。