「?」
私は青空くんと顔を見合わせ、頭の上にはてなマークを浮かべる。
忙しない青空くんは私よりも先に声を上げる。
「なんばい愛須まで。貝崎がよかりゃあ貝崎呼ぶばってん」
「俺が行く」
「え?いやだってさっき呼ばれとろうが」
「いい」
頑なにひとりでも青空くんとも保健室に行かせようとしない航くんに、疑問を抱くが、先生が航くんのことをずっと待っているかもしれない。
痺れを切らした私は
「そんな、ついてこなくても一人で大丈夫だし。
それにそんなに体調悪くないよ?
みんな大袈裟なんだよ〜」
と和ませたつもりだった。
「なに胡桃ちゃん、楓がいいの?」
逆効果だ。
「違うよ、青空くんは聞き耳もたないから」
「なんねそれ」
とばっちりを受けたとでもいうように何も発さなくなった青空くんはくるりと回れ右をし、クラスメイトの流れとともに教室から出ていった。
と、いうと
今現在教室に二人きり。

