「あ、えっと...」
なんて答えようか、迷っていると
愛理(あいり)が
「中学と高校が一緒なんです。」
と代わりに答えた。
「へえ〜。
珍しいね〜。」
男はのんびりとそんな反応をしながら、
再び、包丁を持つ手を忙しそうに動かし始めた。
「え!何それ!
どういうこと!?」
対照的に、メルさんは俺らの関係に興味津々で
近寄ってくる。
「約束して同じ所に来たってこと!?」
メルさんの追撃に、
心臓がドキッと跳ね上がる。
「いえ、全然。」
愛理がそれをさらっとかわす。
「...」
全身の血が引いていくのがわかる。



