「修斗ー。アイス買ってきてくれた?」 飾りっ気のない、高校生のような見た目をした少年が 扉の隙間から体を少しのぞかせ、 こちらを伺っている。 「おう、買ってきたぞ。 てか、お前、居たなら手伝えよ。」 男が少年に言うのも聞かずに、 少年は袋からアイスを取り出し、 へへっとイタズラに笑っている。 「サンキュー」 そのまま、少年はあどけない笑顔を浮かべて、 奥へと消えていった。