君に出会ったその日から

「あーどうしよ。もう嫌だ。」
俺は再び机に突っ伏した。
「あっそういえばもうすぐ学祭じゃん。」
「茉子ちゃんと一緒にスタッフやるんでしょ。その時に仲直りしなよ。」
「それだ!でも…本当にできんのかなぁ。」
「大丈夫だって。俺も協力してやるから。」
「まったく普段は誰にでも笑顔の春希くんが見る影もないなぁ。」
「うるさい。」
「今の状態、茉子ちゃんに見せてあげたいわ。お前がこんな風になるの茉子ちゃん関連だけだもんな。」
「やめろ。どうせ茉子だけだよ!悪いか?」
「いや。」
「あとさっきから茉子ちゃんって言ってるけど白崎さんな。」
「そんなに落ち込んでるのにそれは言えるんだな。」
「それをそのまま白崎さんに言えばいいのに。」
「無理だよ。俺が何のために今まで言わずにきたと思ってるんだ。拒否されたらそれこそ耐えられないよ。」
「そうかなぁ。あれ見た時白崎さんすごく悲しそうな顔してたんだよ。」
「あの顔はまったく可能性がないってわけじゃなさそうだけどな。」
「本当か?」
「分からないけどまぁ頑張れ。どんな結果になっても俺が慰めてやるから。」
「なんで失敗する前提なんだよ。」
「そろそろ行かなきゃ。応援してるぞー。」
海斗は逃げるように席を立って行ってしまった。
(でもあいつの言う事が本当なら可能性は0ではないのか…?)
そんな事を考えながらいよいよ学祭の日を迎えた。