君に出会ったその日から

それを見届けてから俺は頭を抱えてため息をついた。
(仁科さん、本当にあんなこと言ったんだ…)
でもこれでもう茉子には近づかなくなるだろう。
さて次の問題は茉子だ。
俺はもう1度深くため息をついた。
しかしその日からずっと話せずに時間だけが過ぎていく。
「茉子とずっと話せてない…茉子不足だよ。」
俺は机に突っ伏した。隣には海斗がいる。
「まぁあれは決定的だったな。」
「だから誤解だって。そう見えたかもしれないけど本当に。」
「私の大切な親友を傷つけたクソ男はどこかしら。」
その瞬間、海斗の目がキラキラした。
「笹白さん!お目当てのクソ男はこちらです。」
「おい!」
あっという間に俺を売った。
「話はなんとなく聞いてるわ。仁科の事も喧嘩の事もね。自業自得だわ。」
「げっ。」
「なんであんな事したのよ。」
「だから誤解なんだって!」
「あんたの言う誤解をその場で釈明できないようじゃ終わってる。」
俺は図星を突かれて気まずい顔になる。
「そもそも自分を偽っているようじゃダメね。」
「俺は偽ってなんかないよ。」
「それよ。いつもは俺なのに茉子の前では僕。」
「あんたにあんな良い子もったいないわ。一生ウジウジしてなさい。」
「待って。せめて茉子の様子だけでも教えて。」
「はぁ?私が教えるわけ無いじゃない。」