君に出会ったその日から

あんな最悪なことがあった後でも春希のおかげかぐっすり眠れた。
まだウトウトしながらもスマホを確認すると雪ちゃんから心配のメッセージと以前言っていたスタッフの件についての詳細がきており、春希にも共有して欲しいとの事だった。
正直、完璧に元気というわけではないが通常通りなので学校へ行く準備をするために部屋を出てリビングへ向かう。
リビングを見た瞬間いつもよりすっきりしていることに気がついた。きっと春希が片付けてくれたのだ。それに気がついた瞬間、心がホッと暖かくなった。
そしていつも通り、洗顔や歯磨きをした後朝ごはんを食べ、軽くメイクをして着替えをしていると玄関のチャイムが鳴った。誰だろうと思いつつインターホンを確認するとそこには春希が立っていた。
「おはよ。まーちゃん。」
「おはよ。どうしたの?」
「あんなことがあったばっかりだから心配で。一緒に行こうと思ってさ。」
「大丈夫なのに。でも少し嬉しいかも。ちょっと不安だったから。」
「ほんと?良かった。」
春希は満面の笑みを浮かべた。
「でも着替え終わってないからちょっと待ってて。すぐ行くから。」
「えっごめんっ。外で待ってるね。ゆっくりでいいから急がないでね。」
春希はあっという間に赤くなっていた。
私はコロコロ変わる表情に思わずクスッと笑ってしまった。
「ありがとう」
そうして私はインターホンを切り着替えに戻る。