君に出会ったその日から

その手には花束が抱えられている。
「ごめ〜ん。遅れちゃって。」
「大丈夫だよ。でも珍しいね。」
「この花束、買ってたら遅れた。」
「じゃあ卒業式いなかったの?」
「いや。後ろでちゃんと見てたよ。その時も袴姿可愛かったけど正面で見るともっと可愛い。反則だよ。写真撮っても良い?」
「いいよ。」
するとスマホをカメラを起動し連写する。
「ここにいる誰よりも可愛い。」
その合間、すばやく耳元で囁いてくる。
「やめてよ。」
私は赤くなってしまった。
「本当だもん。本当にきれい。」
「可愛くて他の男が惚れないか心配になる。好きだよ。」
「私も。」
「改めて卒業、おめでとう。」
春希が手に持っていた花束を差し出す。
見るとすごく考えて選んでくれたんだなと伝わる。
「ありがとう。」
「それと今日はもう1つ伝えたいことがあるんだ。」
「なに?」
春希は緊張した面持ちで跪いた。
「目立つこと嫌いなの知ってるけど今日は我慢して欲しい。どうしても今日、言いたかったから。」