徐々に光が収まり、そっと目を開ける

そこに立っていたのは月影ー…本来の“彦星”の姿だった

今日、着ていた服装とは違い
綺麗で美しく星のように身に纏った姿に
私は、目を見開いていた。

「月影っ!」

私は名前を呼んで、月影の元へと抱きついた。

「星羅…」

優しく受け止めるようにギュッと抱きしめる

「私、忘れないから…月影と一緒にいた時間も
七夕のお話をしてくれた事も、一緒におにぎりを食べた事も、今日の七夕祭に行けた事も…全部全部、忘れない」

喉に嗚咽をしながら涙が溢れる
月影の背中を回すように強くギュッと抱きしめた