星降る夜に、君への贈り物

月影はスマホを持っていなくて連絡手段は出来ない
私は月影の心配を傍にゆっくりと待ち続けた

ぞろぞろと歩く人集り

スマホをギュッと握りしめて待っていたその時ー…

急ぎ足で人混みを掻き分けるように、一人の男の人が見えた。

「月影っ!!」

私は、月影に声が届くように手を振り名前を呼んだ

「星羅…遅れてごめん」

走ってきたかのようにゼェゼェと息を切らす月影を
私は近くに寄り背中を摩(さす)った

「ううん。私は大丈夫。それよりも月影に何かあったのかと思って心配しちゃったよ」

「ちょっと色々あってね…」