星降る夜に、君への贈り物

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いつもと変わらないあの場所へと向かう。
辿り着くと普段は人通りが少ない場所なのに
今日に限って人がたくさん歩いていた。

ーうわっ!凄い人集り

人に紛れながらカランコロンと下駄の音が鳴る。

私は月影を探そうと辺りを見回す
まだ夜にもなっていないせいか空がまだ明るい

ーまだ、来ていないのかなぁ…

そう思って人集りから避けるように
人集りの少ない場所へと向かったのだった。

ー月影、大丈夫かな

私はスマホの時計に目を落とした
午後17時になったばかりで
開催時刻は18時とまだ一時間もある。