星降る夜に、君への贈り物

「月影!」

名前を呼んでみると私の声に気が付いたのか
後ろを振り返り「あっ」と口を綻ばせながら手を振っていた。

駆け足で月影の元へ駆け寄る

「月影、早いね」

「そうかな、俺もついさっき来たばかりだから」

「そうなんだ。でも、まだ空が明るいから本格的な星を見るのは夜じゃないとだね」

「そうだね。っていうか…星羅、何かあった」

月影の瞳が私を見つめる

「えっ、なんで」

目を逸らし、ドキリと脈を打つ