「星羅は?七夕祭とか行くの?」

突然の言葉にハッとして二人の顔を見た。

「いや…、今年は行かないかな」

「だよね〜、行きたいのは山々なんだけどさー
就活生だし厳しいよね〜ほんっと最っ悪!」

ひとつひとつのおかずを頬張る夏未
その様子に私と奏はクスリと顔を見合わせて笑う

「夏未〜、元気出して!」

肩をポンポンと優しく叩く奏ー…

「私は甘い卵焼きをあげる」

夏未のお弁当箱に私はそっと置いた

不安と焦りはあるけれど
何気ないこの時間、笑い合えるこの時間が
何より大切で幸せなひとときだった。