家出少女、拾われる



 私はゆっくりと目を閉じる。


 痛みが和らいでいく。


 痛くたって、我慢できるくらいの痛みだ。
 眠れば痛くはない。
 痛み止めも飲んだんだし。


 それでも、あまり眠れなくて、寝ては起き、寝ては起きを繰り返していく。


 でも、段々と痛みとだるさが引いてくる感じがした。
 それに、作太さんが近くにいてくれる。頼れる人がいる。


 その事実だけで頑張れると思える私がいた。


 そして、あっという間に――一日もたたずに――体調は回復して行った。