「それで、「俺の話を聞いてくれないか?」と言ってくれないか?」 そう、私の耳元でささやかれた。 まさか、代理告白? ちょっ、この状況で私がそこまで言わなきゃならないわけ? ふざけないでよ。 「あの、夢ちゃんはいいですけど、もう一人の君島先輩は今すぐ家から出て行ってもらえませんか?」 そう言って弱弱しい目で、先輩を睨んだ。 「私は先輩を軽蔑してます」 本当に一体全体どうしたのだろうか。 「そうか、なら失礼するよ」 そう言って先輩はあっさりと家から出て行ってしまった。