「なあ、夢」
「どうしたんですか?」
「そろそろ先輩呼びは辞めてもらえないか?」
「え?」
「だって俺たちカップルになっただろ」
「はい」
「それなのに先輩呼びっておかしくないか?」
「……そうですね」
よく考えれば今の私たちは先輩後輩の間柄ですらなくなってしまった。
今の私たちは、カップルなのだ。
「分かりました。……太一君」
やだ、恥ずかしいよ。想像以上に恥ずかしい。
この恥ずかしい気持ちが嫌だから、先輩呼びだったのに。
「ありがとう」
その先輩の声は不思議と色っぽい。
「先輩、先輩」
私は思わずそう呟くと、
「太一と呼んでくれ」と、言い返される。
この空間、恥ずかしいけど、なんだか愛おしい。



