でも、
「私はカッコ悪い先輩も好きですよ。むしろ」
「むしろ?」
「かっこ悪い先輩も見せてくださいよ。常に完璧なふりをしなくてもいいですから」
「そうだな」
「それに、仕事辞めても終わりませんよ。先輩のことはまじめな私がしっかりと支えますから」
私もいくつかの就職のやり方なら知っている。
私の進路はあくまで進学だが、もし仮に就職した場合のケースも考えてはいたのだ。
「私が一緒に探しますよ」
「やっぱりすごいな、お前は」
「すごくなんてありませんよ。私は授業もサボる悪い子ですから」
「はは、そうだな」
先輩は豪快に笑った。
先輩は笑顔を取り戻したように見える。
これなら、もう大丈夫だろう。
「じゃあ、私のプロポーズ受け取ってくれますか?」
「それは、俺が再就職してからだな」



