この時のわたしは、最高に幸せだった。
しかし、その幸せが音を立てて崩れ去ることになるなんて、この時のわたしには想像も出来なかった。
わたしが新からネックレスをプレゼントされて5日が経った金曜日。
新は、もう部活を引退しているというのに、面倒見の良い新は後輩たちの練習に付き合う為、バスケ部に顔を出し、帰りは夕日が落ちてからだった。
冬も近く、日中に雨が降った為、道路は寒さで湿った道路がブラックアイスバーン状態になっていた。
そして最悪なことに自転車通学の新は、青信号で渡ろうとした際に左折しようとしてきた大型トラックがスリップして横転し、その下敷きとなってしまった。
その大型トラックはまだ夏タイヤで、下敷きとなった新は即死、自転車も元の形が分からない程に潰れていたそうだ。
新のお母さんから連絡を受け、わたしは慌てて病院へと向かったが、そこに居たのは、傷だらけで損傷も激しく、もう何度名前を呼んでも起きてくれない新だった。
わたしは泣いた。
泣いて泣いて、もう一生分の涙を流したのではないかと思う程に泣き叫んだ。
その日から、わたしは笑えなくなった。
人と口を聞くことすら難しい程に、心に大きな穴が空いて、食べ物も喉を通らず、新が居なくなってしまってから4キロ痩せた。
あんなに仲良くしていた新のご家族とも、それ以来連絡を取らなくなり、会うこともなくなった。
会うと、どうしても新を思い出してしまうから。
そこに居るはずの新の姿を探し求めてしまうから、、、だから、会うのが怖かったのだ。



