きみの笑顔が咲く日まで


そんなわたしたちも中3に進級し、受験生となった。

よく新の家で一緒に勉強をした。

目標は、同じ高校に進学すること。

時々、葵くんが部屋を覗きに来て、新が「今、勉強中だ!」と追い返そうとしていたが、そんな時わたしは「少し休憩しよ?」と新に言って、葵くんが一生懸命話す学校での出来事や好きなアニメの話を聞いたりしていた。

そして、受験の日はあっという間にやって来て、わたしたちは今まで二人で頑張ってきた事を答案用紙に込めた。

それからの卒業式。
新は色んな女子たちから、制服の第二ボタンをせがまれていた。

しかし新は、その第二ボタンは誰にも渡さず、わたしの為にとっておいてくれた。

「ありがとう、大事にする。」

そう言って、わたしは新から貰った第二ボタンを握り締めた。


その次の週の合格発表の日。
わたしたちは一緒に確認しに行った。

「あ!あった!」
「あぁ!俺もあった!」

わたしたちは無事、同じ高校へ進学することが決まり、抱き合って喜んだ。

高校へ入学してからは、家から高校まで少し距離があった為、わたしはバス通学、新は体力をつけたいからと自転車通学をし、高校に行ってもバスケ部に入部した新は、部活がない日だけ、わたしを自転車の後ろに乗せて家まで送ってくれた。

正直、自転車の後ろは乗り心地が良くない。
けれど、それよりも大きな新の背中に頬をつけ、腰に腕を回して、新のぬくもりを感じられる喜びの方が勝っていた。

そして初めてのキスは高1の時、新の部屋で。

初めて身体を重ねたのは高2の時、母子家庭のわたしの母が仕事で留守にしている間だった。

わたしの全ての初めては、新だ。

初めての恋も、初めて手を繋いだのも、初めてのキスも、初めて身体重ねたのも、愛する人のぬくもりを知ったのも、全て新だった。

新は、わたしに恋と、それから愛すること、愛される喜びも教えてくれた。