きみの笑顔が咲く日まで


そのあと、4レースだけをして、葵くんとわたしはそれぞれ自分の部署へと戻った。

わたしは初日の為、仕事というよりも仕事内容の説明やわたしが担当する業務についての話を聞き、昼休みへと入った。

社員食堂に行ってみると、中はとても広くて白を基調とした空間になっており、低価格でランチが食べられるようになっていた。

凄いなぁ、、、

それにしても、この社員数、、、今まで働いていた職場の倍以上はいて圧倒されてしまう。

わたしは自販機でカフェラテを買うと、窓側で外が見渡せる席へとついた。

すると、「あ、居た居た。」と言う声と共にわたしが座る隣の椅子が引かれ、見上げてみるとそこに居たのは葵くんだった。

「葵くん。」
「お疲れ!」
「お疲れ様。」

葵くんは社食のカレーライスを乗せたおぼんをテーブルへと置くと「あれ?一花は、何も食べないの?」と言った。

「うん、わたしはこれだけ。」

わたしはそう言って、カフェラテを持ち上げて見せた。

「食欲ないの?」
「うん、、、あんまり食べれなくなっちゃって。歳のせいかな。」

わたしはそう言い、笑って見せた。

すると葵くんは「、、、兄貴が居なくなってからでしょ?」と静かに言う。

しかしわたしは頷きもせず、ただカップに入っているカフェラテに視線を落としていた。

「一花、痩せたよね。元々痩せてはいたけど、更に痩せてて、、、ちょっとビックリした。でも、当然だよね。」

葵くんはそう言って、カレーをスプーンで掬い、その掬い上げたカレーを見つめていた。