おっと。



湿っぽくなっちまった。



俺は鼻を啜ると、握っていたボールペンのノックをカチっと押した。



かなりブルー入ってるけど…



よし。



そろそろ仕事しねぇとな。



そしてチョークの箱を手に取った…



その時、



ガチャ!!



『あっれぇ~。祐一郎クン♪何してるの?』



うぎゃっ!!



ドアの向こうには、数学の高橋 めぐみ(たかはし めぐみ)先生。



俺は引きつった笑みを浮かべると、ジリっと一歩後ずさった。