真夏の一夜は恋の始まり

あっ。突き放しちゃった。嫌とかじゃないのに
あの時もそうだ。私は嫌な訳じゃなかったのに、長内さんに酷いことを言って逃げてしまった
長内さんはそれでも、いつも助けてくれるのに

「そうですね。俺は嫌がられてますからね。新しい男の方がいいですよね?」
嫌がられてるって何?それに新しい男?もう何のことだか分からない
「別に私は嫌がってません。新しい男って何のことですか?意味が分からないんですけど?」
長内さんの言っている意味がよく分からない
長内さんは明らかに誤解している
「そうですか。それならいいけど。同僚の先生達が噂してましたよ。園長の息子さんと結婚したら園長夫人だって」
え⁈園長の息子?園長夫人?
何の事だかさっぱり分からない
「何を誤解してるか分かりませんけど、私は新しい男の人なんかいません。私が好きなのは、、⁈」
言いかけたが、パーっと言う車のクラクションの音がして、最後の言葉はかき消されてしまった

「まあ俺には関係ありませんけど。誤解とかされたくないなら、自分の言動には気をつけた方がいいですよ。あなたの言動で、勘違いする男は多いと思うので」
ズキっ。また胸が痛む
突き放すように言われてしまい、私はむっとしてしまった

「そんな事、長内さんには関係ないじゃないですか」
これじゃ完全に売り言葉に買い言葉だ
「そうですね。俺には関係ないですね」

結局そう言うと長内さんはそれからずっと不機嫌に黙ったままで、私達は一言も言葉を交わさなかった