早速午後から警察が来た。
そして思ってた以上にじいさんは素直に受け答えをして、早く切り上げた。
警察が帰るなり、
「約束は守ったから、早く鈴華のところに行くぞ」
事情聴取を受けるのは当たり前だと思うが、
「向こうの医師と話して、また戻ってきますね」
不満そうだが、孫のことになるとなにも言わない。
姉の郁先生には了解済み。
西園寺鈴華の病室に行った。
ノックをして入ると、母親に睨まれた。
「あの、どちら様?この部屋は家族以外、面会は…」
ちょうど検温に来ていた看護師の加藤が、
「匠先生、なにか?」
外科の俺が来たから、しかも私服で来たから不思議がっている。
「えっ、先生?」
勝手に面会謝絶だと言ってるからか戸惑っている。
「柏原幸蔵さん、ご存知ですか?」
聞いていて不味いと思ったのか、加藤が部屋から出ていこうとした。
最近はコンプライアンスとかがやたらとうるさい。
それに姉さんからも言われてる。後でなにか言われても、証人になってもらわないといけないから出るのを止めた。
「父ですが、なにか?」
「私の患者なんですが、事故で入院されてまして、鈴華さんに会いたいと…」
病室を教えると、慌てて出ていった。
鈴華さんとは二人にならないように、それから今話すことは口外しないと看護師にお願いした。
「鈴木蓮君、覚えてますか?」
彼女の眼が一瞬大きくなった。
でもほんとに一瞬で、元気がなくなった。
「…はい」
「彼、会いたがっていますが、どうしま…「もちろん会いたいです」」
彼女は乗り出して答えてくれた。
「でも母が会わせてくれません。勝手に私の友達にはふさわしくないと。ちゃんと働いてるのに、母の言うちゃんとは違うみたいで」
「彼、昨日も来てたし、仕事帰り毎日来るって言ってましたよ。鈴華さんに謝りたいって」
「謝らないといけないのは私なのに。私が出掛けたいと言って、連れてもらって、勝手に体調を崩したのに。先生、私会いたいです」
乗りかかった船、なんとかしないと。
そして思ってた以上にじいさんは素直に受け答えをして、早く切り上げた。
警察が帰るなり、
「約束は守ったから、早く鈴華のところに行くぞ」
事情聴取を受けるのは当たり前だと思うが、
「向こうの医師と話して、また戻ってきますね」
不満そうだが、孫のことになるとなにも言わない。
姉の郁先生には了解済み。
西園寺鈴華の病室に行った。
ノックをして入ると、母親に睨まれた。
「あの、どちら様?この部屋は家族以外、面会は…」
ちょうど検温に来ていた看護師の加藤が、
「匠先生、なにか?」
外科の俺が来たから、しかも私服で来たから不思議がっている。
「えっ、先生?」
勝手に面会謝絶だと言ってるからか戸惑っている。
「柏原幸蔵さん、ご存知ですか?」
聞いていて不味いと思ったのか、加藤が部屋から出ていこうとした。
最近はコンプライアンスとかがやたらとうるさい。
それに姉さんからも言われてる。後でなにか言われても、証人になってもらわないといけないから出るのを止めた。
「父ですが、なにか?」
「私の患者なんですが、事故で入院されてまして、鈴華さんに会いたいと…」
病室を教えると、慌てて出ていった。
鈴華さんとは二人にならないように、それから今話すことは口外しないと看護師にお願いした。
「鈴木蓮君、覚えてますか?」
彼女の眼が一瞬大きくなった。
でもほんとに一瞬で、元気がなくなった。
「…はい」
「彼、会いたがっていますが、どうしま…「もちろん会いたいです」」
彼女は乗り出して答えてくれた。
「でも母が会わせてくれません。勝手に私の友達にはふさわしくないと。ちゃんと働いてるのに、母の言うちゃんとは違うみたいで」
「彼、昨日も来てたし、仕事帰り毎日来るって言ってましたよ。鈴華さんに謝りたいって」
「謝らないといけないのは私なのに。私が出掛けたいと言って、連れてもらって、勝手に体調を崩したのに。先生、私会いたいです」
乗りかかった船、なんとかしないと。



