嫌われているはずが、まさかの溺愛で脳外科医の尽くされ妻になりまして

 そう言って遥臣は紹介してくれるが、今美琴の顔にはきっとはっきり“バツが悪い”と書いてあるだろう。すると三田は、目を丸くして声を上げた。

「やっぱり婚約者様!」

 あまりのいたたまれなさに、身を縮こませ頭を下げる。

「あの、その節は生意気な態度をとってすみませんでした」

 謝るなどと思っていなかったのだろう。三田は意外な顔をしてこちらを見た。

「え、昔とずいぶん印象が変わったのね。そもそも私なんて忘れられてると思っていた」

「それは、あんな失礼な言い方しましたし……」

 すると三田は明るい笑みを浮かべた。

「気にしないで。私、あの頃瀬戸君が好きなくせに言い出せなくてぐずぐずしていたのを、あなたのせいにしてただけだから。気持ちいいくらいバッサリやられて頭に血が上った勢いで告白して、フラれてスッキリしたし。ね、瀬戸君」

「でも結局、同期の中で一番早く結婚したのが三田さんだったね」

「ふふ、そう。そのあとすぐに運命の出会いしちゃったの」