嫌われているはずが、まさかの溺愛で脳外科医の尽くされ妻になりまして

「あはは、まだ慣れない?」

「うん、なんか美人な奥様って感じがして落ち着かない」

 遥臣と結婚してから美琴は服装やメイクを変えた。遥臣の妻として、これまでの地味すぎる格好ではまずかったからだ。もちろん、病院という場所柄を考えてあくまで上品を意識し、落ち着いたデザインを選んでいる。

「あれ、褒めてくれてるの? 美人は置いといても、一応奥様だよ」

 口を尖らす陽菜に美琴は笑みを浮かべた。

 婚姻届を出してすぐ、陽菜には結婚を伝えた。彼女に黙っているのは不自然だったし、入院中どこから耳に入るかわからない。

 切り出したときの陽菜の驚きは相当だった。無理もない。彼女は遥臣と美琴はただの幼なじみで、偶然病室で再会したと思っているのだから。

 それをうまく納得させたのは、美琴と共に陽菜の病室を訪れた遥臣だった。

『恥ずかしいんだけど、再会してすぐ平林先生に心奪われてしまって。どうしても奥さんになってもらいたくて猛アピールしたんだ。引き合わせてくれた陽菜ちゃんは、僕らのキューピッドだね』