「唯一繋がっている父方の親戚なので無視もできなくて。ずっとお断りし続けているんですが、なぜか諦めてもらえないんです」
話せば話すほど、曇っていく遥臣の表情。美琴ははたと気づく。誰にも打ち明けたことがなかったから、勢いで余計な話までしてしまったようだ。
(こんな話聞かされても困るよね。私もなんか辛くなってきちゃった)
早く家に戻って着替えて温かいお風呂に入りたい。そしてお笑いのライブ映像を見て笑ってから寝よう。
「……とにかく、私の役目は終わりましたし、もういいですよね。じゃあ――」
今度こそ車を降りるために彼に背を向けドアに手をかけた、そのときだった。
「待ってくれ」
大きな掌に肩を掴まれ動きが止められる。振り向くと遥臣が真剣な顔でこちらを見つめていた。
「遥臣さん?」
目を丸くする美琴に遥臣は静かに、とんでもないことを言い放った。
「美琴、俺たち本当に結婚しないか?」
話せば話すほど、曇っていく遥臣の表情。美琴ははたと気づく。誰にも打ち明けたことがなかったから、勢いで余計な話までしてしまったようだ。
(こんな話聞かされても困るよね。私もなんか辛くなってきちゃった)
早く家に戻って着替えて温かいお風呂に入りたい。そしてお笑いのライブ映像を見て笑ってから寝よう。
「……とにかく、私の役目は終わりましたし、もういいですよね。じゃあ――」
今度こそ車を降りるために彼に背を向けドアに手をかけた、そのときだった。
「待ってくれ」
大きな掌に肩を掴まれ動きが止められる。振り向くと遥臣が真剣な顔でこちらを見つめていた。
「遥臣さん?」
目を丸くする美琴に遥臣は静かに、とんでもないことを言い放った。
「美琴、俺たち本当に結婚しないか?」



