嫌われているはずが、まさかの溺愛で脳外科医の尽くされ妻になりまして

 遥臣と彼の父に将来は瀬戸グループの病院経営に携わってほしいと言われている。その日が来るまで美琴は役に立つ資格取得などの準備を進めていこうと思っている。

「是非お願いします!」

 笑顔で遥臣を見上げると、ゆったりと目を細めてこちらを見ていた。
 最近彼はよくこの甘い表情をするのだが、妻が愛しくて仕方ない顔に見えてしまうのは自惚れだろうか。思わず頬が熱くなる。

「あの、お風呂入ってきてください。ご飯の準備しておきますので」

「ああ、わかった」

 遥臣は笑みを深め、美琴の頬に触れるだけのキスを落とした。


 ホットプレートと各種具材が所狭しと並んでいるダイニングで、陽菜の退院を祝いノンアルコールビールで乾杯する。

「今日はパーティーですので、思う存分食べましょう」

 美琴はうきうきしながらホットプレートのくぼみに生地を流し込んでいく。作り方は検索して頭に叩き込んである。

 美琴の様子を見守りながら、遥臣が口を開いた。

「パーティーというと、君と一緒に行ってもらった南田の創立パーティを思い出すな」