嫌われているはずが、まさかの溺愛で脳外科医の尽くされ妻になりまして

 美琴は思わず声を弾ませた。

 清香を通じて聞いてもらった入院中の子どもへの学習支援制度導入について、南田院長の考えはやはり『必要性を感じていない』だった。

 そこで美琴は遥臣、そして清香からも助言をもらいつつ資料を纏め、数日前に南田院長にプレゼンした。ほとんど熱意で押し通した美琴に対し、南田院長は『少し考える時間をくれ』とだけ答えていた。もしかしたら軽くいなされたのではと思っていたのだ。

「よかった……もちろん、全力でお手伝いさせてもらいます」

 どういう形になるかは分からないが、精いっぱいやらせてもらおう。

「学習は子どもたちの希望になる。患者が前向きになれば、支える家族の助けになるし、俺たち医者ももっとがんばろうと思える」

 遥臣の声は実感の籠ったものだった。

「……はい、その助けになれるなら嬉しいです」

「瀬戸グループでも、もっと病気の子供たちの支援になることを治療以外でも考えていきたいから、その時は相談に乗ってくれる? というか、一緒に進めよう」