(美琴は俺たちが結婚していないと知ってしまった)
知っているのに昨日、美琴はなにも言わなかった。遥臣の脳裏に美琴の寂しげな表情が浮かぶ。
「……とにかく彼女と話す」
きっと彼女は、婚姻届を出していない理由を悪い方に考えている。一刻も早く誤解を解かなければ。
慌てて歩き出そうとする遥臣の腕が、ガシッと掴まれる。
「ごめんごめん、ちょーっと待って! いろいろ分からないけど、気になるからこれだけ聞かせて。遥臣、あなた美琴ちゃんのこと……」
ぶらさがるようにしている叔母を見下ろし、遥臣ははっきり答える。
「俺は一生、美琴以外を妻にするつもりはないよ」
すると理恵子は満面の笑みになった。
「この前言おうとしてた大事な話ってこれだったのね。今の美琴ちゃんなら大賛成! はい、早く行って!」
自分で引き留めたくせに、急げとばかりに背中をバシッと叩かれる。それにつっこむ余裕もなく、遥臣は逸る気持ちでマンションに足を向けた。
知っているのに昨日、美琴はなにも言わなかった。遥臣の脳裏に美琴の寂しげな表情が浮かぶ。
「……とにかく彼女と話す」
きっと彼女は、婚姻届を出していない理由を悪い方に考えている。一刻も早く誤解を解かなければ。
慌てて歩き出そうとする遥臣の腕が、ガシッと掴まれる。
「ごめんごめん、ちょーっと待って! いろいろ分からないけど、気になるからこれだけ聞かせて。遥臣、あなた美琴ちゃんのこと……」
ぶらさがるようにしている叔母を見下ろし、遥臣ははっきり答える。
「俺は一生、美琴以外を妻にするつもりはないよ」
すると理恵子は満面の笑みになった。
「この前言おうとしてた大事な話ってこれだったのね。今の美琴ちゃんなら大賛成! はい、早く行って!」
自分で引き留めたくせに、急げとばかりに背中をバシッと叩かれる。それにつっこむ余裕もなく、遥臣は逸る気持ちでマンションに足を向けた。



