部屋着に着替えながら昔に想いを馳せていた美琴は、冗談にならない冗談で自嘲する。
「それにしても遥臣さん、相変わらずおモテになるのね」
告白を勝手に立ち聞きしておいてなんだが、彼のモテっぷりに懐かしさと感慨を覚える。
容姿と頭脳が抜群にいい上に、性格も温和で家柄もいい彼だ。子どもの頃から女子からの人気がものすごかったが、それは今も変わっていないらしい。
四歳年上だったから、今31歳のはずだ。てっきり実家の病院を継いでいると思っていたが、まさかあの病院の医師だったとは。
「一瞬、目が合った気がしたけど、遠かったし、私だって気付かなかったわよね」
最後に会ってから7年近く経っている。しかも、今の美琴は湯水のようにお金を使っていた頃の華やかさは欠片もない。
服は安くて着回しがきくベーシックなものばかりだし、髪も染めていない。メイクも最低限で地味そのものだ。バレなかったはずだ。
総合病院だし、院内も広い。陽菜に会いに行っても、気を付けていれば顔を合わすことも無いだろう。
「それにしても遥臣さん、相変わらずおモテになるのね」
告白を勝手に立ち聞きしておいてなんだが、彼のモテっぷりに懐かしさと感慨を覚える。
容姿と頭脳が抜群にいい上に、性格も温和で家柄もいい彼だ。子どもの頃から女子からの人気がものすごかったが、それは今も変わっていないらしい。
四歳年上だったから、今31歳のはずだ。てっきり実家の病院を継いでいると思っていたが、まさかあの病院の医師だったとは。
「一瞬、目が合った気がしたけど、遠かったし、私だって気付かなかったわよね」
最後に会ってから7年近く経っている。しかも、今の美琴は湯水のようにお金を使っていた頃の華やかさは欠片もない。
服は安くて着回しがきくベーシックなものばかりだし、髪も染めていない。メイクも最低限で地味そのものだ。バレなかったはずだ。
総合病院だし、院内も広い。陽菜に会いに行っても、気を付けていれば顔を合わすことも無いだろう。



