『とにかく私は認めてないから!』と美琴と遥臣の結婚を否定していた清香だったが、顔を合わす度に挨拶をしていたら、徐々に打ち解けてくれ、短い言葉を交わせるようになっていた。
あれから家柄や釣り合いでどうこう言われてもいない。
彼女はすぐに足を止めてくれた。
「こんにちは。今日も小児病棟?」
「はい……あの、清香さん。ずっと気になってたんですけど、南田国際って入院中の子どもへの学習支援制度ってないですよね」
美琴は思い切って聞いてみる。院長秘書を務めている清香なら事情に詳しいと思ったから。
思いもよらぬことを聞かれ、清香は驚いたようだがすぐに答えてくれた。
「たしか無いわね。計画もあるって聞いたこともない。そこまで小児科の規模が大きくないっていうのもあると思うけど」
「でも、実際長期入院している子もいるじゃないですか。いきなり院内学級とはいわなくても、ボランティアを呼ぶとか、オンライン授業をするとかいろいろ制度はあってもいいと思うんです」
陽菜に関わるようになってから感じていた。病気の子どもたちにとって教育は希望になりえる。これまでは、自分の立場で出しゃばるのはよくないと考えていた。
あれから家柄や釣り合いでどうこう言われてもいない。
彼女はすぐに足を止めてくれた。
「こんにちは。今日も小児病棟?」
「はい……あの、清香さん。ずっと気になってたんですけど、南田国際って入院中の子どもへの学習支援制度ってないですよね」
美琴は思い切って聞いてみる。院長秘書を務めている清香なら事情に詳しいと思ったから。
思いもよらぬことを聞かれ、清香は驚いたようだがすぐに答えてくれた。
「たしか無いわね。計画もあるって聞いたこともない。そこまで小児科の規模が大きくないっていうのもあると思うけど」
「でも、実際長期入院している子もいるじゃないですか。いきなり院内学級とはいわなくても、ボランティアを呼ぶとか、オンライン授業をするとかいろいろ制度はあってもいいと思うんです」
陽菜に関わるようになってから感じていた。病気の子どもたちにとって教育は希望になりえる。これまでは、自分の立場で出しゃばるのはよくないと考えていた。



