俺は由希くんの指輪に視線を向け、それから自分の指輪を見つめた。お揃いが嬉しくなって、由希くんの手に自分の手を近づけようとした。すると由希くんの手が吸い寄せられるように俺の手の横に来た。ふたりの手は並んだ。
「ねぇ、律くん。お揃いの指輪をしている手を写真撮ってもいい?」
「うん、いいよ。後からこっちに画像送って?」
「分かった。オシャレになるか分からないけれど、加工して送るね」
送られたら、すぐにスマホの待ち受けにしたい。だって、お揃いだからっていうのもあるけど、由希くんの手が写っているから。
写真の角度を微妙に変えながら何枚も撮る由希くん。
「由希くん、ケーキ食べていい?」
「あっ、そういえばまだ食べてないよね。いいよ!」
由希くんはスマホをテーブルの端に置き、指輪をつけたままワンホールのケーキを六つに切り分けてくれた。ひとつだけ大きめに切っていて、さりげなく俺のお皿の上に乗せてくれる。
「ねぇ、律くん。お揃いの指輪をしている手を写真撮ってもいい?」
「うん、いいよ。後からこっちに画像送って?」
「分かった。オシャレになるか分からないけれど、加工して送るね」
送られたら、すぐにスマホの待ち受けにしたい。だって、お揃いだからっていうのもあるけど、由希くんの手が写っているから。
写真の角度を微妙に変えながら何枚も撮る由希くん。
「由希くん、ケーキ食べていい?」
「あっ、そういえばまだ食べてないよね。いいよ!」
由希くんはスマホをテーブルの端に置き、指輪をつけたままワンホールのケーキを六つに切り分けてくれた。ひとつだけ大きめに切っていて、さりげなく俺のお皿の上に乗せてくれる。



