【ピュア青春BL】幼なじみの君と、ずっとミニトマトを育てたい。

 気持ちをモヤモヤさせていると、律くんがなぜかこっちをチラ見してきた。

「由希くんは、どう思う?」
「何について?」
「俺がカラオケに行くことについて」

 なぜ律くんは僕に質問を……。
 断って欲しいけれど、僕が断ってとお願いするのも変だし。

「い、一回だけ行ってみても、いいんじゃない?」と、心にもない発言をしてしまった。

「……そっか」

 律くんの声は低くなる。

「袴田、いつでも……今日でもいい」
「いいのか!? 律、ありがとな。今すぐに伝えるわ」

 袴田くんはスマホをいじりだした。

 僕は一気にどんよりとした気持ちになってきた。もしもその子と律くんが恋の仲になってしまったら? 考えただけで寂しくて、苦しくて。どうしようもない気持ちになる。だけど僕と律くんはただの友達だから、僕は何も出来ない……。