残像が消えた後、うちの郵便ポストの開閉音が、ガゴンと聞こえた。やっぱり、本物の由希くんか。
由希くんがうちのポストに何か、入れたのか?
カーテンの隙間から再び、由希くんにバレないように急いで外を覗く。由希くんが綿谷家の方向にふわふわと歩いていた。そして一〇一号室に入った気配を、ドアの音で確認する。俺は慌ててうちのドアを開けた。緑色のポストの上にある蓋を開き覗くと、赤いトマト柄とピンクのギンガムチェックが合わさった可愛めな封筒がちょこんと中に入っていた。
封筒には『光田律くんへ、綿谷由希より』と書いてある。
これは俺宛てなのか……?
封筒の宛名だけですでに、胸が高まってきた。由希くんが俺の名前をフルネームで書いてくれている。名前を書いている瞬間は、相手の顔を思い浮かべる可能性が高い。由希くんも、俺のことを思い浮かべながら名前を書いてくれたのか? 居間にある黒いローテーブルに封筒を置くと、しばらく封筒を見つめた。
――さて、封を切ろう。
ハサミで封筒の上部分を丁寧に切り、封筒から一枚の手紙を出した。便箋は封筒とお揃いのトマト柄。由希くんっぽくて可愛い、そして字も可愛い。
由希くんがうちのポストに何か、入れたのか?
カーテンの隙間から再び、由希くんにバレないように急いで外を覗く。由希くんが綿谷家の方向にふわふわと歩いていた。そして一〇一号室に入った気配を、ドアの音で確認する。俺は慌ててうちのドアを開けた。緑色のポストの上にある蓋を開き覗くと、赤いトマト柄とピンクのギンガムチェックが合わさった可愛めな封筒がちょこんと中に入っていた。
封筒には『光田律くんへ、綿谷由希より』と書いてある。
これは俺宛てなのか……?
封筒の宛名だけですでに、胸が高まってきた。由希くんが俺の名前をフルネームで書いてくれている。名前を書いている瞬間は、相手の顔を思い浮かべる可能性が高い。由希くんも、俺のことを思い浮かべながら名前を書いてくれたのか? 居間にある黒いローテーブルに封筒を置くと、しばらく封筒を見つめた。
――さて、封を切ろう。
ハサミで封筒の上部分を丁寧に切り、封筒から一枚の手紙を出した。便箋は封筒とお揃いのトマト柄。由希くんっぽくて可愛い、そして字も可愛い。



