「何でもなくないよね?」
「…………」
言い返す言葉を探して口をパクパクさせる隼人。
「材料、二人分しかないので、ふたりで何か作って食べてください。では、私はこれで」
そんな隼人に買って来た材料を押し付け、背中を向ける。
「待って、奈々未。違うから‼」
私の手首を掴んで止めた隼人の手を、
「触らないでください」
思い切り振り払った。そしてそのまま歩き出す。隼人は追ってこない。頭に血が上っている状態の私と話しても仕方ないと思ったのだろう。時間をおいて落ち着いて話し合おうと考えたのかもしれない。でも、追ってこいよ‼
「~~~嘘吐き」
歩きながら涙が出た。
これのどこが滅茶苦茶大事にしてるって言うんだよ。
この日の夜、何度も隼人から電話が来たが、一度も出なかった。
私は隼人の誠実さに惹かれて、好きになった。だから、裏切られた気がして話す気分になれなかった。何を聞いても信じられなくなりそうで。
翌日、モヤモヤしたまま働き、モヤつきながら、林田さんが作ってくれた賄いのチキン南蛮を食す。こんな気分の時に食べても林田さんの料理は美味い。タルタルソースが美味すぎる。一心不乱にガツガツ食べていると、
「昨日、隼人から電話きたよ。ケンカしたんだってー? 隼人、めっちゃ落ち込んでたよ」
美知さんがニヤニヤしながら話し掛けて来た。
「…………」
言い返す言葉を探して口をパクパクさせる隼人。
「材料、二人分しかないので、ふたりで何か作って食べてください。では、私はこれで」
そんな隼人に買って来た材料を押し付け、背中を向ける。
「待って、奈々未。違うから‼」
私の手首を掴んで止めた隼人の手を、
「触らないでください」
思い切り振り払った。そしてそのまま歩き出す。隼人は追ってこない。頭に血が上っている状態の私と話しても仕方ないと思ったのだろう。時間をおいて落ち着いて話し合おうと考えたのかもしれない。でも、追ってこいよ‼
「~~~嘘吐き」
歩きながら涙が出た。
これのどこが滅茶苦茶大事にしてるって言うんだよ。
この日の夜、何度も隼人から電話が来たが、一度も出なかった。
私は隼人の誠実さに惹かれて、好きになった。だから、裏切られた気がして話す気分になれなかった。何を聞いても信じられなくなりそうで。
翌日、モヤモヤしたまま働き、モヤつきながら、林田さんが作ってくれた賄いのチキン南蛮を食す。こんな気分の時に食べても林田さんの料理は美味い。タルタルソースが美味すぎる。一心不乱にガツガツ食べていると、
「昨日、隼人から電話きたよ。ケンカしたんだってー? 隼人、めっちゃ落ち込んでたよ」
美知さんがニヤニヤしながら話し掛けて来た。



